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[九井 諒子] 九井諒子作品集 竜のかわいい七つの子 を読んだ  

category: 漫画 tag: 九井諒子 
九井諒子作品集 竜のかわいい七つの子 (ビームコミックス)九井諒子作品集 竜のかわいい七つの子 (ビームコミックス)
(2012/10/15)
九井諒子

商品詳細を見る

ふたつの戦争状態にある国の国境で子育てをはじめる竜。互いに理解しあえない人魚と少年。山の神様に学業成就を祈る小学生。もう一人の自分に悩む大学生。命を吹き込まれた絵は何を思うのか。親を思う子の気持ち、子を思う親の気持ち。トホホな超能力の使い道とは。
親と子、子と親、「絆」がテーマの七つの短編集。


前回の「竜の学校は山の上」に次ぐ九井諒子さんの短編集第二作です。
今回はページ数がそれぞれ同じくらいの短編が7つ収録されています。
前回同様、九井諒子流のちょっと独特なファンタジー世界が広がります。竜、人魚、神様、狼男、そして不思議な超能力までいろいろな世界観が展開されますが、でもその根底には「絆」というシンプルなテーマがあります。日常と非日常が混在した世界で、それぞれがどう関係を保っていくのか、登場人物たちはその答えを探し求めます。

どの物語も途中にクスリと笑えるところがあって、うーんと考えさせられるところがあって、そして最後には安心させてくれる救いがあります。どの物語もオチが綺麗でスッと後を引かない清涼感がありますが、しかし一度この世界観に引き込まれると、読む手がとまらず、次々とページをめくって読まされてしまいます。

僕はとくに「わたしのかみさま」が好きです。
中学受験を控えた小学生の女の子。模試でひどい結果を出してしまい家に帰れず逃げるように小山へ登って行くと、そこにはなんと魚の姿をした神様が。彼女はその神様に受験の合格を祈願するが……。
初めての受験に不安になる彼女の気持ち、受験を経験したことのある人なら共感できるところがあると思います。もしも受験に失敗したら、落ちてしまったら……そんなことを考えると今まで頑張ってきたことが無駄になってしまうかも、と不安になります。
女の子はそんな不安な気持ちをお父さんに打ち明けます。

頑張ってもだめだったらぜんぶ無駄になっちゃうの?
もし全部だめだったとしても私はちゃんと私になれる?


「だめだったとしても私はちゃんと私になれる?」という女の子の気持ち、すっごいよくわかります。合格するかどうかわからない不安な未来に対して、もし失敗したとき自分にどう変化があるのか。努力が報われなかったときはどうすればいいのか?
でもお父さんはそんな幼い娘の気持ちを汲んで、やさしく励ましてくれます。
このお話では神様が登場したりしますが、やっぱり親と子の絆のお話ですね。やさしい家族に心温まります。

本書にも収録されている「子がかわいいと竜は鳴く」の短編が一話まるまる公開されています。
九井諒子「子がかわいいと竜は鳴く」試し読み
興味のある方はぜひ。
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